電子辞書 小学校モデル 青梅市立第五小学校
新学習指導要領が狙う児童の育成を電子辞書がサポート。

思考の幅を拡張する魔法のポケット。電子辞書で子どもたちの学びを豊かに。

青梅市立第五小学校(取材日:2020年2月13日)

思考の幅を拡張する魔法のポケット。電子辞書で子どもたちの学びを豊かに。

小学校 社会 外国語 電子辞書

青梅市立第五小学校

  • 5年1組担任 主幹教諭

    三田祐太先生

東京都は青梅市、森林や渓谷の美しさを堪能できる秩父多摩甲斐国立公園の玄関口に当たる梅郷地区。その一帯を学区域に含む青梅市立第五小学校では、子どもたちの知的好奇心を刺激し、思考の幅を広げるアイテムとして電子辞書XD-SK2800を授業に取り入れています。電子辞書の利便性にいち早く着目し、導入及び授業での実践を率先して推進してくださっている主幹教諭 三田祐太先生の授業を取材するとともに、詳しくお話を伺いました。

学習のための語彙力を高める有効なツールが電子辞書

青梅駅の2駅隣、日向和田駅から徒歩10分のところにある青梅市立第五小学校は、創立147年を誇る歴史ある学校。豊かな自然に囲まれた環境の中、学校目標である「健康な子ども まじめな子ども 思いやりのある子ども」が示す通り、心身ともに健康で、学びにも一生懸命な子どもたちの育成を図っています。「サッカー、野球をはじめスポーツを習っている子どもたちが非常に多く、忍耐力があります。嫌なことでも頑張れるので、教える側としても授業のしがいがありますね。」と話すのは5年1組の担任兼主幹教諭の三田先生です。
現在、電子辞書は12台導入し、1台を先生が、残りの11台を子どもたちがグループ学習で使用。外国語をはじめ国語や社会、家庭科まで、活用する授業はさまざまです。「電子辞書は手軽に持てる魔法のポケット」と表現してくださっている三田先生。教具として興味を持たれたきっかけは何だったのでしょうか。

「子どもたちの語彙を増やしたい、というのが以前からの課題でした。矛盾するようですが、子どもたちが普段話している言葉の数がとても多いのに比べると、学習で使える語彙が極端に不足している。それをどう補填していくか。『主体的・対話的で深い学び』とあるように、45分の中で私自身喋る時間を数分にし、あとは子どもたちが話をする授業を心がけています。対話には、学習に使える豊かな語彙が必要。その際手軽に言葉や知識を引き出してくれるアイテムがあればいいなと思っていました。電子辞書を見たときに『これだ!』とピンときたのです。」(三田先生)

タブレットも導入されているものの、情報の信頼性については電子辞書に敵わないと言います。「インターネットの情報は量が膨大で、意味だけを調べたいのに、余計な情報が入ってきてしまうなどの問題が生じます。学習とは関係のない言葉に触れてしまう可能性もあります。学習に必要な語彙を増やすツールとしては電子辞書が優れていますね。」(三田先生)

「また、紙の辞書だと調べるのに時間がかかってしまいます。電子辞書なら文字を入力するだけなので、授業中でもさっと調べられます。言葉のリンクができることで、子どもたちの思考が45分の中で止まらずにどんどん繋がっていくんじゃないかと直感的に思いました。」(三田先生)

知的好奇心を刺激しながら、言葉のリンクで思考を深める

電子辞書を取り入れた三田先生の授業は、まさに魔法のポケットの力を引き出す創意工夫に富んだ内容でした。外国語の「We can1 Unit7 Where is the treasure?」は、道案内に使う英語を用いた授業。場所を尋ねたり答えたりして、英語で道順を理解することがねらいです。三田先生はまず、”Turn left” ”Go straight”などのフレーズと意味を理解できるよう、手拍子や音楽に合わせてランダムに発話。子どもたちがそれに合わせて体の向きを変えていくというゲームを行いました。次に、格子状の道と、ところどころに地図記号が印刷されたプリントを配ります。プリントには「お宝を探せ!!」のタイトルが。しかし、これだけではわからないことだらけです。三田先生はここで、子どもたちに電子辞書を使って授業を進めましょうと声をかけます。

格子状の道と、地図記号が印刷された「宝の地図」

「大切なのはインフォメーションギャップ(情報格差のこと。話し手と聞き手の間に情報の差があるとき、その差を埋めようとしてコミュニケーションが起こる)です。ギャップによる知的好奇心をギリギリまで高めてから電子辞書を渡すようにしています。調べた結果はグループ間でまた異なるレベルのギャップを生み出し、今度は子どもたち同士の対話に発展するのです。」(三田先生)

子どもたちは三田先生の指示に従い、プリント上のSと書かれた地点に消しゴムなどを置きます。そして“Go straight”、“Turn right”と、次々読み上げられる英語を聞きながら消しゴムを動かします。動かした先にある地図記号の英単語を調べ、空欄に記入。これを4回繰り返し、調べた4つのワードの頭文字を並べると、宝のありかが出てくるという流れです。

指示通りに消しゴムを動かすと地図記号にたどり着きます。

電子辞書には地図記号の一覧も収録。

子どもたちは消しゴムが示した地図記号の英単語を、和英辞典で調べます。地図記号そのものがわからない場合は、『キッズジャポニカ』で「地図記号」と入力すると、記号の一覧を見ることができます。道案内の英語表現だけでなく、地図記号という社会科の知識、そしてその英単語を学ぶという教科横断型の授業となっており、電子辞書の確かな情報と優れた検索機能が子どもたちの円滑な理解をサポートしました。

社会科の授業でも電子辞書を有効活用しています。単元名「社会問題を考えよう」は、「赤潮」「促成栽培」「オゾン層」など、未習得の言葉を与えられた各グループが、電子辞書を使ってその内容を調べてプレゼンをするという内容でした。黒板の前には別売りのTV接続BOXとプロジェクターが設置されており、電子辞書の画面を大画面で投映できるようになっています。

関連語もメモし、知識が広がるように工夫されたワークシート。

大画面で電子辞書の画面を投映し、全員で共有することができます。

「私は、知識や言葉は、覚えるよりもどのように活用していくのかの方が重要だと考えています。高校や大学入試からもそのような傾向がわかります。子どもたちには電子辞書を情報表示のデバイスとしてプロジェクターに投映してもらい、その情報をどうすればわかりやすく伝えられるかを学んでもらいました。」(三田先生)

オゾン層について発表をする子どもたち

図版を見せると説得力のあるプレゼンが行えます。

「子どもたちが発表する際には自信が必要です。そのためには事前に何度も練習しなくてはなりませんが、定型的な表現になったり、臨機応変な対応ができなくなったりしてしまいます。電子辞書があれば、説明すべき情報は目の前に表示されているので、あとはどう説明すればいいかに集中できる。新学習指導要領が狙う児童像に近いのかなと。実際、電子辞書があることで発表に自信が持てるようになっています。」(三田先生)

日常的に言葉を調べ、思考し続ける状態を電子辞書で

今はまだ電子辞書を使うことに慣れてもらう段階と三田先生は言います。「理想は、普通に授業をしているときにさっと取り出して、気になった言葉を調べて、思考を続けていくという状態。どんどん電子辞書を触って、理解して、こんなことができるんだと思って欲しいですね。3桁のコンテンツが収録されていて楽しい発見が多いので、子どもたちはいつもワクワクしながら電子辞書を使っています。機能についても私の知らないことを授業で披露してくれたりもします。」(三田先生)

三田先生自身が便利と思うコンテンツは? と質問をすると、『カタカナで引くスペリング辞典』(スペルがわからないときにカタカナから探せるので子どもの自信につながる)や用語集(辞書とは異なる学習用の解説で子どもにわかりやすい)を挙げてくださいました。また、一人ひとりで理解度が異なる子どもたちがつまずくことなく、あるいは時間を持て余すことのないレベルの高い授業をどう構築していくか、その課題解決にも電子辞書を活用していきたいと展望を述べていただきました。

「電子辞書は子どもたちにとっては思考の幅を、教える側にとっては授業の幅を広げてくれるいいアイテムです。自分が理想としていたけどなかなかできていないな・・・と思っていた活動が、このツールで実現するかもしれません。色々な先生方におすすめしたいですね。」

記事制作協力:株式会社アドワークス